固定電話でKDDI vs ソフトバンク/日本テレコム

8月末発表して、9月1日から受付を開始したソフトバンクの「おとくライン」。日本テレコム独自の固定電話回線を利用するサービスなので、従来の施設設置負担金(電話加入料やNTT電話回線の月額料金) を支払うことなく、おとくラインの料金のみでサービスを利用できる。サービスは12月1日より開始。

これに対抗する形で、「光プラス電話」のインフラを利用KDDIも来春に固定電話参入を発表しました。サービス開始は来年春。

KDDIは東西NTTからメタル回線を借り,自前の電話網を構築してユーザに提供。東西NTTよりも基本料を安く設定し、通話料も全国一律にするという。電話番号は既存の電話番号をそのまま継続利用可。
ここまでは日本テレコム/ソフトバンクBBの「おとくライン」と同じなのだが、ソフトバンクの「おとくライン」との差は、電話のバックボーンとしてフルIP化したネットワークを使うことにあるという。
昨年末に始めたIP電話サービス「光プラス電話」のインフラを利用するという。東西NTTの収容局でメタル回線を終端し、アナログとディジタルの信号を変換して光ファイバで構築したIP網に接続する。「発信者番号表示」、「割り込み通話」といったオプション・サービスは光プラス電話とほぼ同じ品ぞろえとなる見通し。

値段はどちらも同程度だという。

さて、ケータイの発達で固定電話を使わない人も多いと思うが、こうしたサービス提供がどの程度、NTTを脅かすことになるのでしょうね。

こうした日本の動きは、世界ではどのように見られているのでしょうね。

日本テレコムの社長や元NTTドコモの社長講演が行われている (孫さんの講演はキャンセルになったらしいけど) ITU Telecom Asia に併せて、9月7日に国際電気通信連合(ITU)の報告書が発表されたそうです。

アジアの低所得国の多くでは電話回線密度は依然として低いが、ミャンマーを除く開発途上国は、2003年末には0.81%だったのが、軒並み1%を超えている。電話回線密度が低い他の国にはアフガニスタン(1.18%)、パプアニューギニア(1.41%)、バングラデシュ(1.56%)、ソロモン諸島(1.62)、ネパール(1.78%)などがある。アジアで最も電話回線密度が高いのは台湾で、2003年末で170.07%に達した。

アジアのほとんどの国では、電話回線密度の上昇の主因として携帯電話の普及が挙げられる。アジアでは2002年に携帯電話の加入者数が固定電話の加入者数を上回った。やはりというべきでしょう。
ただし、固定電話網も拡大を続けている。2003年末にアジアの固定電話回線数は4億8000万に達し、2000年から2003年までの年間増加率は13%だった。この増加率は世界のどの地域よりも高いと報告書には記されている。

やっぱり日本はちょっと違う世界なのでしょうね。