竹中総務大臣はこの状況を良し、と思っているのでしょうか?


今朝の日経の記事

高速通信網の普及、地域間で格差・総務省調べ
 動画などを円滑に送受信できるブロードバンド(高速大容量)サービスの普及に、地域によって大きな差があることが総務省の調査で分かった。大阪府富山県ではほとんどの世帯でサービスに加入できるが、鹿児島県では4分の1の世帯が加入できない。政府は2010年度に全国すべてにブロードバンドを普及する目標を定めており、国と自治体が連携して普及を後押しする考えだ。
 調査は光ファイバーやADSL(非対称デジタル加入者線)などをブロードバンドとして、サービスに加入できない世帯がどれだけあるかを都道府県別に調べた。大阪府や東京都など大都市ではおおむね普及しているが、山間部や離島が多い地方の県で普及の遅れが目立った。
 人口の少ない過疎地では需要が小さいため、民間企業による回線網の敷設も遅れがちだ。ただ富山県が全国で第2位の普及率となるなど、地方の間でも普及の進み具合が異なるという実態もある。
[2006年6月28日/日本経済新聞 朝刊]

これは多分
総務省、「次世代ブロードバンド戦略2010」についての意見募集を開始
の元になった調査を受けての話なのでしょうけどね。なんだか、政府主導の部分がないブロードバンドの悲哀を感じるのは私だけでしょうか?

5月末に開催された
電気通信事業紛争処理委員会(第70回)
の議事録の中でも
「NTT東西を使っていないADSLユーザやケーブルインターネットのユーザについても、5割近くがNTT東西へのFTTHへ移っている。要するに、NTTびいきの方の7〜8割がNTTの光ファイバに移っている一方で、必ずしもNTTびいきでない方も、5割近くの方がNTTの光ファイバに移っている。そもそもADSLでのNTTのシェアが4割、光ファイバでのNTTのシェアが6割でございますが、光ファイバへどんどん移行するに従いまして、NTT東西のシェアがどんどん上がっていくような構造的な要因になりつつあるということでございまして、この動向を注視して、分析することによりまして、競争政策に適宜反映させていきたいというふうに考えております。」
の部分に関して以下のようなやりとりがありました。

【富沢委員】 最後のご説明で、NTT東西を利用していなかった人がNTTのFTTHに移っているという話がありましたよね。これはNTTの場合には家の近くまでファイバが敷設されているので工事代金が安いとか、そういう理由からなんですか。
【今川企画官】 端的に言ってしまいますと、ADSLで一番メジャーなソフトバンクさんが光ファイバをあまり提供していない。ソフトバンクのユーザの方が、「私はソフトバンク光ファイバに移りたいんだけど」と言っても、その地域ではサービス提供がされていなくて、結局NTTを選んでしまったりするということございます。
 本格的にNTTさん以外に光ファイバを敷設している事業者は、電力系ぐらいしかございません。関西ではかなりケイ・オプティコムさんが頑張っていらっしゃるのですが、全国的にそうということでもございません。
【富沢委員】 ここで質問することではないのかもしれませんが、これは政策的には放っておくしかないのでしょうか。
【今川企画官】 光ファイバの競争を促進するにはどうしたらいいかという問題でございまして、光ファイバの競争といいましても、サービスレベルの競争と設備レベルの競争とございます。光ファイバの設備にはメタルと同じように開放義務がかかっておりまして、一旦引いてしまえば貸し出しをしなくてはいけないということで、サービスレベルの競争は、NTT東西のシェアが6割とはいえ、それなりに進んではいると思うのですが、設備レベルでどういった競争を促していくかは、もっとよく考えていく必要があるということでございます。
【富沢委員】 ADSLで、アンバンドルとか、他社の設備を使いやすくなってから急に新規参入者のシェアが増えましたよね。光もそうなっているのですか。
【今川企画官】 そこは少し構造的に違うところがございまして、基本的には、設備を開放するようなことは、同じような仕組みになっておるのですが、ADSLの場合には、既に全国くまなく、ほぼ100%引かれたメタルの電話回線があって、それを開放して他事業者も利用できるということで、参入する側も、貸してもらう手続が比較的うまくいくわけです。しかし、光ファイバの場合には、まだこれから引く話でございますので、引いていないところについては、自分で引いたらどうかというようなことにもなりますし、参入側にとってのその辺の事業リスクというのは、ADSLと光ファイバではかなり違うところがございまして、その辺が大きく影響しているのかなと思っております。


それでいいのか! と突っ込む方はいませんか?

まあ、今後のYahoo! BBの動きを「注視」かもしれませんし、WiMAXの動向も要チェックということでしょうか。

WiMAXに関するわかりやすい説明を見つけたのでリンクしておきます

技術的には無線LANの兄弟分、使われ方は携帯電話の親戚

うーん、来年以降、これがどう動くか?

一昨日発表されたNTT DoCoMo組織変更の中



無線アクセス開発部
無線ネットワークシステムに係わる開発・導入支援・技術支援に関すること。
約180名

という部分がありましたが、どんなことをする部なのでしょうね・・・