ネットが作り出すもの、ネットではわからないもの

本日は仕事納め。よくメールをやり取りする業界の方々の多くは昨日でおしまい、という感じで本当に今日はメールが無い・・・

普段ラジオを聴きながら、日経産業新聞を読みながら、通勤しているのに昨日で日経産業新聞もおしまい。会社に着いたらオンライン・ニュースを斜め読みにするのだが、本日はそれもほとんど無い・・・

ということで、いくつかのオンラインの年末特集を。

2005年 INTERNET Watch年間アクセスランキング

2005年、ITmedia Newsで最も読まれた記事は……

このどちらのメディアでもトップに「のまネコ」問題。2chの嵐を感じた年でもありましたね。

ネットの匿名性、というのはよく取り上げられる話で、だからSNSが活発になるのだとか、韓国でも従来の国民IDに代わる仮想IDの実施とか、という話題が今朝の読売新聞にも取り上げられていました。(オンラインには掲載されていないようですね、何故か・・・)

西正が贈るメディア情報
というIT Mediaのブログがあります。ここは、掲載される記事に対してコメントがまるで2chのように続く、という有名なブログですが、やはりどこまで責任ある態度でコメントしているのか、と疑問視しながら読んでいる読者も少なからずいるようです。コメントに比して少ないTBの中でこうした意見を見受けます。
ブログは簡単にコメントできるので、色々な意見が見られる利点がある一方、スパムや2chのような「匿名」だから書きなぐり、的なことも出てきます。
それに対して、オーナーに承認されない限りコメントが表示されない、という機能を持つブログも増えてきました。そのブログゾーン以外からTBできない、という部分のマイナス点と合わせ業、とまだあちこち手探り状態とも言えます。

さて、今朝、新聞の代わりに読んでいたのが
【年末年始恒例】2005年のアクセス数トップはこのニュース
という上記二つとは異なる趣向の日経コミュニケーション

その最新号の中に総務省の方がこんなコメントを。
(あまりこうした引用はしたくないのですが、市販をしていない雑誌だし、こうした記事はオンラインで掲載されることが無いのでごめんなさい)
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「例えば高齢者になると、体を動かすこと自体が大変になってくる。物理的な移動が難しくなり、家の中にいる時間が長くなる。だが、歩くことが困難になっても、情報の入手まで困難になってはならない。
それが光ファイバをインフラとしたサービスによって、外に出なくても日本の四季の移り変わりを感じたり、海外の状況を知ることが可能となる。これこそ本当の豊かさだろう。世界に先駆ける形で、日本の誰もがブロードバンドをつかえるようにすべきではないか。」
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この意見を「素晴らしい」と思う人もいるかもしれません。「あたり前だ」と思う人もいるでしょう。でも私はちょっと違うな、と感じました。
ブロードバンドが「外に出なくても日本の四季の移り変わりを感じる」ためのツールにはなってほしくないのです。ネットの情報によって、窓を開けてみよう、とか、実際に行ってみよう、という行動に出てほしいのです。ちょっと手を動かして入ってくる情報によって、足を動かす、という使い方を多くの人ができるようにもっと政府は模索してほしいのです。

そんな気持ちで雑誌を閉じて、お休みに入っていないオンラインのサイトに戻るとこんな記事が。。。
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ネット利用の選挙運動、電子メール解禁せず・自民案
 自民党は28日、インターネットのホームページ(HP)などを利用した選挙運動を解禁するため、来年の通常国会に提出する公職選挙法改正案の骨子をまとめた。迷惑メールによる混乱が生じないよう電子メールは解禁の対象外とした。ネット上での誹謗(ひぼう)中傷や他人が候補者の名前で情報を発信する行為を防ぐため、HP開設者に連絡先の明記を義務付けた。
 自民党公明党民主党と共同提案したい考えで、年明けから両党との協議に入る方針。ただ、民主党は「電子メールが解禁されなければブログ(日記風簡易型HP)も利用できなくなる」と主張しており、調整は難航しそうだ。
[2005年12月29日/日本経済新聞 朝刊]
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ブクブクと泡を吹きそうな内容ではありませんか。先日、コンテンツ配信開発途上国と日本を評しましたが、ネット政治活動未開発国、日本ですね。

さて、米国からのオンラインマガジンの年末の締めがもう一本来ました。
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The merger effect
By Jason Meyers
In the midst of the Week When Nothing's Happening, two large carrier mergers quietly passed major milestones. Verizon and MCI got approval from the Washington State Utilities and Transportation Commission, the last required for that rollup, and Level 3 Communications finalized its acquisition of WilTel. This comes just a few weeks after SBC Communications finalized its acquisition of AT&T and introduced the new old name AT&T, and just months after Sprint completed its assimilation of Nextel and started the process of erasing the Nextel name from our memories.

The impact of the consolidation that has characterized the telecom industry's year, of course, remains to be seen. The activity certainly will affect the businesses and consumers that buy services from those carriers, but it's too early to tell whether the service providers' predictions about the economies of scale they will achieve will come true (or, rather, if they will stay true to their promises). And even if these mergers do somehow provide more favorable service pricing, they still will reduce competition and thus, consumer choice.

Even murkier is the outlook for the technology developers that supply hardware and software to these behemoths: Will they have to be of a certain size to even get the attention of their carrier targets, forcing them all into a race to be acquired by their larger brethren? Will their marketing and positioning tactics continue to be downscaled, with the rationale being that there are only a handful of decision-makers they need to reach with their messaging?

All in all, the year 2005 is ending with the feeling that massive-scale consolidation has made a large and bustling industry seem somehow smaller than ever.
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日本よりも合併の多い米国の通信業界の総括でした。
そういえば、日経にこんな記事も。多くの合併のあげく、業績が悪化した企業例かな。

年金はルーセントの松葉づえ【WSJ】

日本とは随分制度が違うので細かなコメントは避けますが、合併してどんどん従業員が減った企業だということはわかりますよね・・・

さーて
留守にするその前に、自宅の「防犯」をしっかり見直そう
という記事と

長期休暇を控えて
というネット防犯のアナウンスを心に刻んで、皆様、良いお年を!