あまり大手新聞には書かれなかったNTTの発表

昨日の3時に正式なNTTグループの発表がありました。内容としては、噂通りといえばそうだけど、もう少し穏やかな雰囲気ですね。というか、大会社どうしなのだからKDDIパワードコムを買う、というわけには行かないということでしょうか。
NTT再々編──ネット関連事業を統合、固定・携帯融合へ

主にインフラを担当するNTT Comとコンテンツ・ポータルのgooを持つNTTレゾナントをくっつける、というのはとても無難な線。ただし、OCNにぷららをくっつける、というのはなかなか至難の業かも。OCNとぷららの法人営業をどうくっつければ日本テレコムとかKDDIをどの位しのげるか、とか。日経産業新聞にはこの結論に到った人間関係ばかりを書いてあって、こんな記事を読むと、
*****
NTT膨張批判に反論・NTT和田社長
 NTTの和田紀夫社長は9日の会見で、一連の組織改革について「(グループ各社の)役割の整理であって、再々編ではない」と語った。NTTコミュニケーションズ(NTTコム)とポータル(玄関)サイト運営のNTTレゾナントの事業統合など、1999年のグループ再編以来の大規模な組織の見直しを「再々編」ととらえる向きを否定。「再々編は99年のNTT法の変更を伴う改革だ」と、あくまで法律の範囲内での改革との位置づけを強調し、「独占への逆戻り」との批判をかわす姿勢を見せた。
 FMCと呼ぶ固定と携帯電話の融合サービスなどグループの総合力を高める方向性について、市場支配力が強すぎるのではとの質問には「ほかの通信事業者ができるサービスをうちだけがやってはいけないというのは困る」と訴えた。複数のグループ会社からの料金一括請求などユーザーからの要望に応えられないとしたら「存在意義がなくなる」として、グループ内の資源を活用するのは当然との考えを示した。
[2005年11月9日/IT PLUS]
*****
という話になるのでしょうね。

FMCということであれば、NTT DoCoMoは? とも考えますが、まあそれはNTT ComとNTT東西のいざこざがもっとすっきりしてから、ということでしょうか。だって、NTT DoCoMoは稼ぎ頭。KDDIauの二倍でしょ?
NTTの中間決算、減収減益も通期予想は上方修正
の中でも、
「グループ主要会社の売上高は、NTTドコモが2兆3,735億円(3.2%減)で全体の約45%を占める。以下、NTT東日本が1兆499億円(2.0%減)、NTT西日本が1兆50億円(2.4%減)、NTTコミュニケーションズが5,478億円(4.3%増)、NTTデータが3,896億円(2.0%増)など。 」
となっています。

でもまあ、番号ポータビリティが進むとどうなるのでしょうかね。

一足先に番号ポータビリティを実施した韓国のケータイ事情が
韓国携帯インターネットの風景が変わる - 不公正なシステムに改正命令
に書いてあります。
*****
韓国の携帯電話の無線インターネットは、やや"限定された"インターネットである。インターネットに接続して音楽やゲームのダウンロード、ニュースや天気予報の閲覧などを行うという利用方法は同じだが、それはすべてキャリア(通信事業者)によるポータルサイトが提供する、もしくはキャリアから認められたWebサイトのコンテンツを利用するような仕組みをとっている。そのため日本では無数にある、いわゆる「勝手サイト」は韓国には存在していない。そうした意味で韓国の携帯電話の無線インターネットの世界は、キャリアが用意した、限定されたインターネットであるといえる。
こうした仕組みは犯罪などにつながるようなWebサイトへの接続をなくせる一方で、インターネットへの出入り口を管理する側であるキャリアの発言力を強くもする。そのため、携帯電話の無線インターネットに接続するとキャリアのポータルサイトが真っ先に表示されるなど、競合他社にはやや不利な構造となっている。
*****

NTT DoCoMoiモードは「勝手サイト」無しではあれほど成功しなかった、というのが一般的な見方。
でもそのビジネスモデルがFMCとか、ケータイの新規参入で変化しつつある。
インデックスとテレビ5社、資本・業務提携を正式発表
という動きをしているインデックスは、iモードで大きくなった会社。元々商社にいた人達の鼻はなかなかのものです。さて、次に出てくるのは?