日本での WiMAX はどうなる?

通信屋から見たスカイプ
の中に「スカイプの欠点から考察してみよう。スカイプにとって最大の欠点は、電話制度に合致していない事だろう。これは、いまVoIP電話が米国で直面している課題と比較すればよく分かる。その課題とは、緊急電話と公益料金負担だ。」という部分があった。
VoIPの緊急電話対応については、
総務省がNTT東日本に行政指導,ひかり電話の消防署接続忘れで
消防署への接続問題はシステム改修とチェック強化で臨む――NTT東のひかり電話担当者
と日本でも問題になっている。
さて、スカイプといえば、日本ではライブドアなのですが、
ライブドア“525円無線LAN”の勝算
の中に、「これまでの公衆無線LANサービスがうまくいかなかった理由は2つ、価格とエリアだ。D-Cubicは、525円という低価格と電柱利用によるエリアの面的カバーで、無線LANを一気に普及させる構えだ。」という部分があり、でもそれが本当にきちんとしたビジネスモデルを形成できるか? と考えると、「サービス開始当初の投資7億円――山手線圏内の2200アクセスポイント設置費用――を回収できるユーザー数は15〜20万だが、将来は数百万ユーザーを獲得する目標。400万ユーザーを集めたYahoo!BBの位置を狙う。」の実現性は高いのでしょうか? 一つのポイントとしては、その顧客数を集めるのにどの位の時間がかかるか? というところかもしれませんね。というのも、
総務省の無線BB研究会,次世代無線システムへ44社72提案が集まる
という中で、「提案内容で特に目を引いたのが,サービス化を望む通信規格としてWiMAXを挙げた提案が多数だったこと。通信事業者では,実験局予備免許を取得したYOZANのほか,KDDIソフトバンクBB日本テレコムイー・アクセス,NTTPCコミュニケーションズ,パワードコムフュージョン・コミュニケーションズ関西電力平成電電が提案。メーカーでは,インテルシーメンスモトローラサムスン電子富士通三菱電機が提案している。 」という部分。はっきり言って、こうした企業はかなり本気でしょう。もちろん、パワードコムのバックを持つライブドアが駄目、というつもりはないのですが、無線LAN よりは WiMAX の方が総務省も動かしやすいでしょうし、うまくすれば特別措置ももらえるかもしれない・・・そうなれば、
通信屋から見たスカイプ
で取りざたされている公益料金負担、という部分が少しは解決するかも? まあ、そうなったらNTT東西が騒ぐでしょうね。NTTPCはどちらかといえば、NTT Com の動きの偵察部隊的な役割も担っているし。おや、今後の総務省からの発表が楽しみかな?