実は天才プログラマ?

フジテレビで昨日始まった話題の「ヒルズに恋して」改め「恋におちたら」。
うーん、突っ込みどころ満載ですね。
一番気になったのは、舞台となるIT企業の作りの甘さ。
社長のモデルは、J-League にも野球にも手を伸ばした方という感じで、海外進出という話は楽天 米国進出を検討という新聞記事もあったので、まあいいのですが、今時のこの手の企業の流行はスポーツ・コンテンツよりは金融業の買収とオンラインでの売上でしょう。
一番違うな〜と思ったのはセキュリティの甘さと社員配置。
以前、日本テレビ「負け犬の遠吠え」を見た時にも思ったのですが、ドアをセキュリティカードで開けるくせに、サーバー室への侵入は簡単。
4月1日からの個人情報保護法の施行を考えるとこんな企業は滅びます。色々なサイトで個人情報保護に関する特集もやっているし、この手の企業はISMS認定を考えるのが普通だから、それっぽく作ってほしいですね。
また、サーバのダウンという事態をあまりに安直に考えていますね。本当のストリーミング中継の現場があんな簡単な作り方だったらネットワーク屋は苦労しない。また数人のエンジニアが「あわわ・・・」なんて言っていたらこのIT大国、どうなるのです?
ネットワーク業界ではかなりの問題になる30秒の停電とネットワーク遮断。
セキュリティパスワードもかからずにリブートするPC。
手袋をしたままキーボードに向かう主人公。(その次のシーンでは手袋なしだったけど)
いくら優秀なプログラマーでも、履歴も見ずにハッキングではなく新手のウィルスだと分かるって、、、
いやー、きっかけを作るためとはいえ、あまりに強引な展開。「ネットを知らない」と言われても「だってテレビだから」ちょっと考えた方がいいと思いますよ。これからどんどん作りこんでいかなきゃならないのでしょうから。

しかし、ねじ工場の主人公が実は天才プログラマだったという設定にはちょっと笑えました。まあ、天才プログラマは優秀な経営者にはなれないことは、身近に何人かそれなりの開発エンジニアの知り合いがいる身では痛切に感じることですけど。

天才プログラマといえば、日本 Google の特集が日経産業新聞で記事になっておりました。
採用方法は、米本社からの電話インタビュー、日本スタッフとの面接、最後に米本社での社員10人程度との個別面談。能力の有無と企業文化になじめるかを判断されるという。
1) 「英語力」
2) 「コンピュータサイエンスに関する知識」
3) 「プログラミングが好きか」
なかなか難しいでしょうね。私の知っているネット業界では有名なエンジニアは 2) と 3) は問題無し。「英語力」は技術に関してはベラベラ。でも米国のレストランやホテルでの会話に苦労する、というタイプでした。

でもGoogle社が決めている、勤務時間の20%を自分の志向で使える、というのはいいことですね。目の前のことだけをこなしていたのでは面白いサービスは見つけられないし開発できないでしょうから。
サービスが開発できてもビジネスとして成り立たせるのはまた別の問題だし。
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