今日の地味なWiFiニュース

以下は、日経のオンラインで掲載されていたニュース
*****
英通信大手、BTグループは在宅・外出時を問わず、顧客が同じ電話を持ち歩けるシステム「ブルーフォン」を事業化すると発表した。在宅時は固定電話のシステムを活用するため、利用者にとっては、通信料金が安くなる。携帯電話最大手、英ボーダフォンとの提携でネットワークを構築する。
ブルーフォンは家と外でそれぞれ異なる回線に接続する。家では固定電話の回線につながるが、外出時は携帯電話回線を活用。BTのワイヤレス構内情報通信網(LAN)のアクセスポイントが設置されているオフィスやホテル、駅などではLANにつながり、通話やデータ通信が可能となるサービスだ。
現在、顧客モニターを通じた商用化試験に入っており、今年末までにサービスを開始する見込み。通話の切れ目をなくすよう、仏アルカテルや米モトローラなど通信機器メーカーと、端末などの開発を進めている。同事業は5年以内に10億ポンド(約2000億円)の年間売上高を目指す。
*****
ということは、日本でも可能性があるのでしょうか。BTは表には出していませんが、ネットワーク技術者を集めているという噂もあるし、Vodafoneは日本で無線LANの実験をするという話もあったし。。。

さて、一方、地道な無線LAN使用例としては、タクシー大手のエムケイ京都市内で10月から運行する路線バスに、インターネットと無線LAN(構内情報通信網)を使いバスの現在位置や到着までの時間をバス停留所で表示するシステムを採用するという。常時接続のためリアルタイムで更新でき、無線を用いる装置よりも維持費が安い。路線バスとバス停留所を実際にネットで結び、8月に実証実験をする。到着予想時刻を分刻みで表示することも検討する。電波の届く範囲を検証し、無線基地局の最適な配置を割り出す。JR京都駅八条口など京都市内数カ所に基地局を設ける。総投資額は5000万円程度の見込み。早ければ10―11月ごろに同社の全バス停で採用する。

こんな形で企業の採用が続けば、米国Cometaのような悲劇にはならないはず、Cometaは5〜700万ドル (ざっと8億円) のファンドをかき集めていたらしいが、とても事業採算が合うものではなかったらしい。

Cometaのクローズに対して、以下のような見方がやはり一般的なようです。
*****
無線LANは、オフィスから、家庭で、公園で、スターバックスでケーブルに縛られずに高速で接続する自由度を享受できるものとして広く歓迎されているが、ブロードバンドの延長上として考えられる。つまり、自宅なりオフィスで追加のコスト無しで使用できるものであり、いちいちお金を払うサービスではないと考えられている。
つまり、サービス提供を事業として考えてはならない。
しかし、WiMAXは例外。
*****
さて、WiMAX 【IEEE 802.16a】(Worldwide Interoperability for Microwave Access) はインテルが熱く期待を寄せている分野ですが、1台のアンテナで半径約50km(30マイル)をカバーし、最大で70Mbpsの通信が可能というもので、建物内部の通信に使うことを想定した無線LANとは異なり、現在は電話回線や光ファイバーが担っている加入者系通信網の末端部分(いわゆる「ラストワンマイル」)で利用することを想定している。IEEE 802.16による加入者系アクセス網を「Wireless MAN」(無線MAN:Wireless Metropolitan Area Network)という。人口密度の低い地域でも安価にブロードバンド接続サービスを提供する手段として注目を集めている。
 「WiMAX」は業界団体WiMAX Forumによる愛称で、同規格に対応した各社の通信機器の互換性と相互運用性をテストし、認証を与えている。「WiMAX準拠」の機器同士はメーカーが違っても組み合わせて使用できることが保証される。
しかし、WiMAX対応アンテナの屋外での設置は2005年上半期に開始される予定。WiMAXアンテナに直接接続可能な802.16e規格を採用したWiMAXチップ搭載デバイスは、早ければ2006年初頭に登場するかもしれない。
この動きに、先月末、WiMAX Forumに加わったのは、BT、France Telecom、Qwest Communications、Reliance Telecom、XO Communications。
おや、BTは抜け目なく無線LANの分野で商売が出来るのでしょうか・・・