これでNTT DoCoMoも事業意識が変わる?

昨日、東京地下鉄NTTドコモは、東京メトロ全駅に光ファイバーネットワークを活用した無線LAN設備を整備し、ブロードバンドとFOMAを連携させた共同事業を展開すると発表した。駅を便利にする「EKIBEN」プロジェクトの一環。8月頃から一部駅で、ドコモの公衆無線LANサービス「Mzone」が利用可能となる。秋頃までには全駅で利用できるようになる見込み。
ただし、この光ファイバーネットワークおよび無線LAN設備は、ほかの公衆無線LAN事業者が利用する可能性もある。その場合、Mzone以外の無線LANサービスも提供されることになる。

さて、オンラインでは突っ込んでいないのですが、日経産業新聞では、Mゾーンの契約者は「2004年3月末で約2,800件」。空港やファーストフードチェーンなど254ヶ所の基地局がある。Mゾーンのサービス開始は2年以上も前 (有料サービスは2年前の7月から) で、これだけの基地局があって、昨年10月に、従来の月額2000円に加えて、日額500円のプランを用意。
この500円プランについては、Mzoneでは、事前に申し込みをしておけば、利用したときだけ課金が行われ、月額料金は必要ない。逆にいえば、特に使う予定がなくても、申し込みだけしておいて損はない、と好評のようだった。なぜなら、従来もNTTコム「HOTSPOT」のプリペイドカードなど、1日あたり500円前後で公衆無線LANを提供するサービスはあったが、HOTSPOTのプリペイドカードの場合、店舗でカードを購入し、カードに記入されているID、パスワードをその都度入力しなくてはいけないなどの手間がかかる(ISP経由ならば利用ごとの課金も可能)という点と比較されてのこと。 「使うかどうか分からないのに月額数千円を払うのは躊躇するが、必要な時は1000円でも使いたいのが公衆無線LAN。“使ったときだけ500円”の日額プランは、利便性を大きく向上させる」というのは共通の意識だった。
でも、それは数百の契約数をようやく2000を越す程度にしかできなかったというのは、何故? CM不足? 無線LANビジネスの難しさ?

その記事の隣にあったのが、プラネックスコミュニケーションズソフトバンクBBから無線LANに接続するためもUSB型アダプターを年間1億円の売上になるほど受注したという記事。家庭内の無線LANは好調のようなのですが、外では無線LANは難しいのかしら?

さて、米国ではホットスポットもかなり活発だし、メッシュ・ネットワークも進んでいる。まあ、無償で機器を提供してアピールする企業も少なくないのが特徴ですけどね。シリコンバレー近くのハーフムーンベイという町でセルラーWiFiをPRしている会社 (トロポス) は、議事堂やホワイトハウスの並ぶワシントンの中心部に4月末、無線LANのアクセスポイントを開設したという。もちろん、これでブッシュさんがやらなくてもどこかの自治体がやるだろう公衆無線LANプロジェクトなりに組み込めたらいいな〜という思惑もあるのでしょうが、まあいいじゃないですか。NTT DoCoMoのMゾーンのように、儲からない事業にお金をつぎ込んでいるよりは・・・