メッシュ・ネットワーク (機能の概説)

幸か不幸か天気の悪いゴールデン・ウィークなので、こうしてPCを立ち上げて、勉強していてもあまり自分のことが情けないとは思わない、という子供の日
先日の続きの分の翻訳を続けます
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ワイアレス・メッシュ "ネットワーキング101"
ワイアレス・メッシュ・ネットワークの基本として覚えておくべきことは、メッシュ・トポロジーが企業やサービス・プロバイダのネットワークで採用されている階層式Hub&Spokeトポロジー (スター型トポロジーに近い) とはかなり異なるということである。
ワイアレス・メッシュが他のトポロジーと大きく異なる点は、ネットワーク内の隣接するノードとのインターコネクション数が尋常ではないということである。この事実により全体的なパフォーマンスや弾力性を向上させるが、このような膨大な数のインターコネクションを有線で行うことは、非現実的または不可能と考えられる。

メッシュの自己管理機能
パラドックスのようだが、隣接するノードとの複雑な接続を特徴とするワイアレス・メッシュ・ネットワークは、導入も運用もとても簡単である。この明白なパラドックスを克服するためには、このメッシュを出来る限り自己管理するように展開することが必要となる。事実、ワイアレス・メッシュ・ネットワーキングの優位点は、4つの自己管理機能から成り立っている。
第一に、メッシュは自己設定型であり、自己再設定型である。新しいノードは、ブートアップ (火入れ) されて1分以内に自動的にメッシュ・トポロジーのフル・メンバーとなる。ノードや接続するイーサネット機器 (クライアント、サーバ、アクセス・ポイント、検知カメラ、ゲートウェイ、ルータ) の追加や移動は、瞬時なのでネットワークに影響を及ぼすことはほとんど無い。
第二に、インテリジェントな自己再設定機能は、メッシュ全体をエンド〜エンドで自己チューニングすることになり、最適パスに沿ってダイナミックにトラフィックが移動することが出来る。そのパスが変更になれば、最短、最速、一番輻輳が少ないルートにダイレクトするルーティング・テーブルが作成される。
自己設定および自己チューニング機能は、自己治癒力を持つネットワークという三番目の機能をメッシュに持たせることとなる。リダンダント (冗長的) パスは弾力性を強くし、やり方さえ適切ならば、メッシュ内にトラブルもボトルネックの可能性も引き起こさないことになる。リンクが輻輳を起こしたり、ノードにトラブルが発生した場合、メッシュは自動的にトラフィックを別ルートにリダイレクトする。
自己管理の4番目の優位点は、かなりわかりやすい。ワイアレス・メッシュ・ネットワークは自己監視機能を持っていることである。
多くのメッシュ・ルータ・ベンダーは、センター・コマンドおよび管理のための管理コンソールを提供しているが、メッシュ・ネットワークはそうしたものがなくても導入して運用することが可能である。コンソールは確かにメッシュの全体像を提供するし、それはノードの必要数や理想的な位置を決める際には有効である。しかし、センター・コンソールがあっても無くても、ワイアレス・メッシュは最も導入・運用が簡単なトポロジーである。
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そんな都合の良いネットワークが出来れば、苦労は無いよね〜と思うのが、長いことスイッチだのルータだののネットワーク図を見てきた者の愚痴。でもホワイト・ペーパーは基本的に「最良の面」だけを書くものだから。
でもちょっと前にシリコンバレーで実際導入されている例を見ると、あながち嘘ではないかも、とも考えます。
しかし、しばらくケータイの世界ばかりを見ていて、ルーティング用語を忘れている自分にちょっと愕然。Hub and Spoke が日本語でうまく説明できないなんて・・・
OSPFやVLANあたりからやり直しかしら。