デジタルテレビって持ってます?

とあるセミナーでデジタルテレビの動向を聞いた。昨年9月時点で100万台を突破しているのだそうな。でもその購入目的は双方向のデジタルテレビたる機能よりも、薄型の大型テレビである、ということだという。何故なら、ネットワークへの接続率が出荷数の一割にも満たないというから・・・家電量販店でのやり取りを見れば、売る側も買う側もデジタルテレビの利点を強調していないから・・・まあ、地上デジタル放送の利点が何も思いつかない私としてはどうともいえませんね。BS Hi Vision とか BS日テレなどで双方向放送をやっていますが、登録までして参加する気にならないのは、単に私が懸賞に当たらない運命だと思っているせいだけではないでしょう。
さて、そのセミナーの中での「高画質化に進むテレビ業界」と「FTTHが進む日本のブロードバンド業界もその多くが集合住宅なので実効速度が微妙」というコメントにはうなづけましたね。Yahoo!BB TV は最低3Mかな? の実効速度がなければ加入できないし、FTTHといっても集合住宅であれば VDSLなので、20Mという高速保証ができるところは何パーセントなのでしょう。

そんな話を聞いて会社に帰ってきたら、NTT Com が次世代ネットワーク技術(GMPLS技術)を用いた映像伝送とデータ通信の統合ネットワーク実験について〜日本テレビ主催の「デジテク2005」にてデモンストレーションを実施〜というニュースを発表していた。
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GMPLS(Generalized Multi-Protocol Label Switching):IPネットワーク上に論理的なパケットスイッチ網を構成するMPLS技術を応用し、従来のMPLSラベル(識別標識)に加えて光波長などをラベルとしたスイッチ網を構成することで、統合的なネットワーク制御を可能にする通信技術。次世代の光ネットワークにおける重要な要素技術であるため、世界の通信会社や通信機器メーカーで開発が進められている
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この技術については、NTT Com とKDDIが競っているという記事が「日経コミュニケーション」の最新号に掲載されていましたが、早速NTT Com の実験というわけですね。KDDIはいつ頃なのでしょう?

さて、テレビとブロードバンドの融合という話で思い出したのが、TiVo。日経新聞にはこんな書き方でした。
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ティーボ、11−1月期は赤字拡大
 カリフォルニア州アルビソ(ダウ・ジョーンズ)米デジタル機器メーカーのティーボ(Nasdaq:TIVO)が10日発表した11−1月期(2005年1月期の第4四半期)決算は、会員獲得に向けてのリベート費用がかさみ、赤字幅が膨らんだ。
 純損益は3370万ドルの赤字(前年同期は1240万ドルの赤字)、1株損益は42セントの赤字(同18セントの赤字)だった。これには、転換社債の償還に関連する非現金費用320万ドルが含まれる。調査会社トムソン・ファースト・コールが集計した1株損益のアナリスト平均予想は43セントの赤字だった。
 売上高は、サービス収入とハードウエア販売が好調で、5940万ドルと、前年同期(4260万ドル)比39%増加した。
 11-1月期は会員数が約69万8000人の純増となり、純増数は前年同期の倍以上となった。会員数300万人突破という目標を達成した。
 05年1月期通期の純損益は7980万ドルの赤字(前期は3200万ドルの赤字)、1株損益は99セントの赤字(同48セントの赤字)、売上高は1億7200万ドル(同1億4100万ドル)だった。
 ティーボは2−4月期の純損益を800万−1000万ドルの赤字(前年同期は910万ドルの赤字)と見込む。1株損益予想は公表されなかった。サービス・技術収入は3740万−3800万ドル(同2520万ドル)となる見込み。
 また、06年1月期通期については、ストックオプション費用を除いた純損益が1000万−2500万ドルの赤字、サービス・技術収入が1億5500万−1億6500万ドルになると予想。売上高が増加していることに加え、買収関連支出を今年は削減する計画であるため、第4四半期(2005年11月―2006年1月)までには黒字転換できるとの見通しを示した。
 決算発表はナスダックの取引終了後に発表された。ティーボの通常取引終値は前日比18セント(4.33%)高の4.34ドル。その後の時間外取引では上げ幅を拡大する場面もあったものの、その後は伸び悩み、INETによると、米東部時間午後6時31分現在、4.36ドルで取引されている。
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原文はTIVO DOUBLES SUBSCRIPTION ADDITIONS AND EXPECTS TO REACH PROFITABILITY BY FISCAL YEAR END Total subscription base grows to over 3 million; Service revenues 73% higher than Q4 of last year; Operating cash flow increases by one-third to $17.8 million; Company plans enhanced service offerings during the yearです。
株価動向を見ると、ちょっと苦しいですかね。面白いビジネスモデルだと思いますが、日本で採用されるのかどうかは微妙かな。

まあ、ブロードバンドであれ、デジタルテレビであれ、地上波の民放であれ、有料のNHKであれ、面白くないものは皆にそっぽをむかれる。問題を色々抱える日本の視聴率ですが、ある意味、わかりやすいかも。
韓国やヨーロッパのブロードバンドがかなり発展した裏には、通常のテレビ局の数が少なくコンテンツが少ないから。一方、アメリカはかなりのコンテンツがケーブルTV経由で提供されているからFTTHはこれから、といわれている。
でもな〜、単発ドラマがあまりいい数字ではなかったからなかなか次の連続ドラマに決まらない女優がいる、という日本のテレビ界の常識は本当に見たいコンテンツを提供しているかどうか・・・疑問ですけどね。
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