微妙な海外進出

韓国では、ここ4年間で海外への移動(国際移動)による人口減少の規模が32万人にのぼることが明らかになった。2003年、留学・研修などで海外に長期滞在するケースが多い29歳以下の若年層が、全体の72.3にのぼり、最も多かった。

韓国は徴兵制度があり、その免除を受けられる海外留学にいけるように子供に対して英語教育がかなり盛んだというのは有名な話。また、そうした海外留学者が米国流のITビジネスを韓国に持ち込んだので、一時期経済的な破綻をきたした韓国が奇跡の復活をしたという話もかなりあちこちで書かれている。

さて、最近、個人・機密情報保護法案が日本でもかなり取りざたされている。その中で、週末を利用して韓国などに出かけてアルバイトのような形で技術指導をすると危険な行為とみなされる、という要旨を見かけた。ありうる話だし、そんなことをやっていそうな人間も思いつく。

日本で海外製品を売る難しさ。日本製品を海外で売る難しさ。情報はタダもしくは個人のものだと思いがちな日本人が犯すかもしれない情報漏えい。でもこうした課題はなかなか学校では解決法を教えてくれない。まあ、だから、総研とかセミナー屋がやっきになって色々ビジネスを作り出すのかもしれませんけどね。

ちょっと話はそれるのですが、日経産業新聞でインターネットの10年という連載をしていた。私からいわせればそれ以前から日本でもインターネットはあったけれど、まあ商業的に活発になったのはこの10年というくくり。さて、今までインターネットに関連するビジネスは海外、特に米国の真似をすればよかったし、それで日本に進出してきた米国企業は山のようにある。でもどうしても米国のようなビジネス展開が出来なかった領域がいくつかあるという話を昨日、とある場所でしていたのですが、そんな中のひとつがデータセンター。もちろんそれなりに動いているデータセンターはありますが、鳴り物入りで参入してきた欧米勢が消えていったのも事実です。かなりの投資をどぶに捨てた形になっていますよね。ちょっとそれに似たものに見えるのが、フランスのスーパーマーケット、カルフールだったりしますが・・・

さて、またちょっと話が飛ぶのですが、プリペイド携帯を販売禁止にしようとする政治の動きがあるようです。プリペイドは欧州ではかなり普通に使われているもの。日本では犯罪に多く使われているという理由で販売禁止にしようとしている。ちょっと違うでしょう。それでは、インターネットが犯罪に直結するとまずいので線を抜いてしまう行為と変わらない。そんな排他的な思想はやはり島国のせいか? なんて気持ちが湧いてきます。インターネットやケータイで世界がつながっている昨今。また、いじわるな見方をすれば、日本が駄目なら海外を迂回したIP電話で犯罪を犯すことだってもう難しいことではないのですから、あまりそんな目の前のことだけに走ってほしくないですね。海外視察が多い議員さんたちは、そういう面では国際化しないのでしょうか。。。