150Mbpsの「VDSL Plus」か 200Mbps の「Uni-DSL」か?

Infineon TechnologiesとイスラエルのMetalinkは、両社が標準VDSL技術の5番目の帯域(バンド)を使用可能にする新技術「VDSLPlus」を開発中であると発表した。
VDSLPlusは、VDSL回線の伝送距離延長と、シングルペア銅線上で帯域幅を拡大するための、拡張版QAM方式VDSL技術。標準のツイストペア銅線上で高速データ伝送を達成するため、12MHzより高い周波数帯域を利用する。
この技術により、サービスプロバイダは同じラインカードとCPE(顧客構内装置)設計を利用して様々なDSLサービスが提供可能になる。具体的には、400m以上の距離で最大150Mbpsのデータ伝送が可能な短距離アプリケーションや、4kmの距離で4Mbps以上ののデータ伝送が可能な長距離アプリケーションが提供できるという。

一方、Textas Instrumentsは、帯域幅を最大200Mbpsに高めた新しいDSL技術「Uni-DSL」を発表した。この技術に基づく最初の半導体製品は2005年後半に出荷、チップを採用した第1世代の製品が登場するのは2006年の見込み。
Uni-DSL技術は、ADSLVDSLなどすでに標準化されている既存の各種DSL技術とも下位互換性があり、通信キャリア各社はこの技術によって、帯域幅を200Mbpsまで向上できるという。

さて、ADSLは、今のところ、40Mbps台までで多くは20Mbps台のはず。(うちは26Mbps。。。)
一方、最近、FTTH各社がマンションタイプで100Mbpsと言っているのが、VDSL。800m以内、つまり棟内接続で下り最大100Mbps。上りは50Mbps程度。(そろそろ各社受付開始かな。。。)

TIの発表によれば、通信キャリアは、UDSL機材を持っていれば、同じ機材でADSLVDSL標準をベースにした柔軟なサービスを提供できるそうな。現状では、キャリアがADSLVDSLを両方提供しようとすると、別々の機材を購入しなければならない。同じネットワーク製品でADSLVDSLサービスが提供できるようになれば、通信キャリアにとってはコスト的に高速データ転送サービスを提供しやすくなる可能性がある。
でも、まだチップも出来ていなければ、これって机上の空論。ADSLというのは、かなり回りの環境に左右されるものというのは承知の事実。
このチップが量産される頃に生き残っているDSL機器のメーカーやサービスプロバイダはどこか・・・なんて考えると疲れてきません?